常足庵備忘録

注:メモ書き程度なのでくれぐれも参考になさらぬよう

熖口餓鬼陀羅尼と曹洞宗施餓鬼甘露門 禅宗陀羅尼

施餓鬼の陀羅尼といえば「熖口餓鬼陀羅尼」がよく出てきますが、曹洞宗施餓鬼において「佛説救拔熖口餓鬼陀羅尼經」からはどれだけの陀羅尼が引用されているかと言うと、実は甘露門中の無量威徳自在光明加持飲食陀羅尼」と呼ばれる「熖口陀羅尼」だけですね。後は四如来です。

 

曹洞宗量威徳自在光明加持飲食陀羅尼と挙す陀羅尼

のうまく さらば たたーぎゃた ばろきてぃ おんさんばらー さんばらーうん

曩莫 薩嚩 怛他蘖多 嚩嚕吉帝 唵 三娑羅 三婆羅 吽

 

臨済宗常用の甘露門中の熖口陀羅尼

なむ さぼーととぎゃとー ぼりょきちい えんさんぼらー さんぼらーきん

南無 薩婆 咃哆伽多 嚩盧枳帝 唵 三摩羅 三摩羅 吽

 

共に同じ陀羅尼です。

下記の佛説救拔熖口餓鬼陀羅尼經中の熖口陀羅尼なんですね。

那謨 薩嚩 怛他蘖多 引嚩盧枳帝 唵 參婆囉 參婆囉 吽

Namah sarvatathāgata-Avalokite Oṃ saṃbhara saṃbhara hūṃ.

一切の如来と観自在菩薩に帰命いたします。オーン、養いたまえ、養いたまえ。フーン

 

 

No.1313

 

佛説救拔熖口餓鬼陀羅尼經

 

開府儀同三司特進試鴻臚卿肅國公食邑三千戸賜紫贈司空謚大鑒正號大廣智大興善寺三藏沙門不空奉         詔譯 

 

爾時世尊。在迦毘羅城尼倶律那僧伽藍所。與諸比丘并諸菩薩無數衆會。前後圍遶而爲説法。爾時阿難獨居靜處念所受法。即於其夜三更已後。見一餓鬼名曰焔口。其形醜陋身體枯痩。口中火然咽如針鋒。頭髮蓬亂爪牙長利甚可怖畏。住阿難前白阿難言。却後三日汝命將盡。即便生於餓鬼之中。是時阿難聞此語已。心生惶怖問餓鬼言。若我死後生餓鬼者。行何方便得免斯苦 爾時餓鬼白阿難言。汝於明日。若能布施百千那由他恒河沙數餓鬼。并百千婆羅門仙等。以摩伽陀國所用之斛。各施一斛飮食。并及爲我供養三寶。汝得増壽。令我離於餓鬼之苦得生天上。阿難見此焔口餓鬼。身形羸痩枯燋極醜。口中火然咽如針鋒。頭髮蓬亂毛爪長利。又聞如是不順之語。甚大驚怖身毛皆竪。即從座起疾至佛所。五體投地頂禮佛足。身體8戰慄而白佛言願救我苦所以者何。我住靜處念所授法。見焔口餓鬼而語我言。汝過三日必當命盡生餓鬼中。我即問言 云何令我得免斯苦。餓鬼答言。汝今若能施於百千那由他恒河沙數餓鬼。及百千婆羅門仙等種種飮食。汝得増壽。世尊我今云何能辦若干餓鬼仙人等食  爾時世尊告阿難言。汝今勿怖我有方便。令汝能施若干百千恒河沙餓鬼。及諸婆羅門仙等種種飮食。勿生憂惱佛告阿難有陀羅尼。名曰無量威徳自在光明殊勝妙力。若有誦此陀羅尼者。即能充足倶胝那由他百千恒河沙數餓鬼。及婆羅門仙等上妙飮食。如是等衆乃至一一。皆得摩伽陀國所用之斛七七斛食。阿難我於前世作婆羅門。於觀11世音菩薩所。及世間自在威徳如來所。受此陀羅尼故。能散施與無量餓鬼及諸仙等種種飮食。令諸餓鬼解脱苦身得生天上。阿難汝今受持。福徳壽命皆得増長。爾時世尊即爲阿難。説陀羅尼曰

 

那謨 薩嚩 怛他蘖多 引嚩盧枳帝 唵 參婆囉 參婆囉 吽

 

佛告阿難。若有善男子善女人。欲求長壽福

徳増榮。速能滿足檀波羅蜜。毎於晨朝及一切時悉無障礙。取一淨器盛以淨水。置少飯麨及諸餅9食等。以右手加器。誦前陀羅尼滿七遍。然後稱四如來名號

 

曩謨婆誐嚩帝鉢囉二合枳孃二合部引多囉怛曩二合怛他多也

 

此云多寶如來

由稱多寶如來名號加持故。能破一切諸鬼。多生已來慳悋惡業。即得福徳圓滿

 

那謨婆誐嚩帝素嚕波引耶怛他誐哆野

 

此云南無妙色身如來

由稱妙色身如來名號加持故。能破諸鬼醜陋惡形。即得色相具足

 

曩謨婆誐嚩帝尾鉢囉二合誐攞多怛囉二合也怛他多也

 

此云廣博身如來

由稱廣博身如來名號加持故。能令諸鬼咽喉寛大。所施之食恣意充飽

 

曩謨婆誐嚩帝阿上婆去孕迦囉也怛他蘖多也

 

此云離怖畏如來

由稱離怖畏如來名號加持故。能令諸鬼一切恐怖悉皆除滅離餓鬼趣。

 

佛告阿難若族姓善男子等。既稱四如來名號加持已。彈指七遍。取於食器於淨地上。展臂瀉之。作此施已。於其四方有百千那由他恒河沙數餓鬼。 前各有摩伽陀國七七斛食。受此食已悉皆飽滿。是諸鬼等悉捨鬼身生於天上 阿難若有比丘比丘尼優婆塞優婆夷。常以此密言及四如來名號。加持食施鬼。便能具足無量福徳。則同供養百千倶胝如來功徳等無差別。壽命延長増益色力善根具足。一切非人夜叉羅刹。諸惡鬼神不敢侵害。又能成就無量福徳壽命。若欲施諸婆羅門仙等。以淨飮食滿盛一器。即以前*密言加持二七遍。投於淨流水中。如是作已。即爲以天仙美妙之食。供養百千倶胝恒河沙數婆羅門仙。彼諸仙人得加持食故。以密言威徳。各各成就根本所願諸善功徳。各各同時發誓願言。願是食人令壽延長色力安樂。又令其人心所見聞正解清淨。具足成就梵天威徳。行梵天行。又同供養百千恒河沙如來功徳。一切寃讎不能侵害。若比丘比丘尼優婆塞優婆夷。若欲供養佛法僧寶。應以香華及淨飮食。以前密言加持二十一遍奉獻三寶。是善男子善女人。則成以天餚膳上味。奉獻供養滿十方界佛法僧寶。亦爲讃歎勸請隨喜功徳。恒爲諸佛憶念稱讃。諸天善神恒來擁護。即爲滿足檀波羅蜜。阿難汝隨我語。如法修行廣宣流布。令諸衆生普得見聞獲無量福。是名救焔口餓鬼及苦衆生陀羅尼經。以是名字汝當奉持。一切大衆及阿難等。聞佛説已一心信受歡喜奉行

救拔焔口餓鬼陀羅尼經

禅宗施餓鬼 禅宗陀羅尼 のメモ

曹洞宗盂蘭盆施餓鬼で使う陀羅尼ですが、下記の経典に詳しいのでメモしておきます。

臨済宗常用は熖口餓鬼経から陀羅尼を引いていますが曹洞宗の場合は少し引用が異なってますね。

ここには発菩提心陀羅尼は無いようですが、最後は發遣陀羅尼ですね。

どちらも、密教部四の第二十一巻にあります。

ここでは、大正新修大蔵経を見やすく抜き出してみました。

 

 No.1315

施諸餓鬼飮食及水法并手印

 

特進試鴻臚卿大興善寺三藏沙門

大廣智不空奉      詔譯 

 

先出衆生食。事須如法。周匝種種皆著並須淨好。或一分或少許或一器。皆須安淨銅器中如法。如無銅器白瓷亦得。如無瓷器可 用漆器。其飮食須和清水。面向東立坐亦得作法

夫欲施一切餓鬼飮食者。先須發廣大心普請餓鬼。先誦此偈至心一遍。然後作召請法。所獲福利果報不可校量

比丘比丘尼某甲

發心奉持 一器淨食 普施十方 窮盡虚空 周遍法界 微塵刹中 所有國土 一切餓鬼 先亡久遠 山川地主 乃至曠野 諸鬼神等 請來集此 我今悲愍 普施汝食 願汝各各 受我此食 轉將供養 盡虚空界 以佛及聖 一切有情 汝與有情 普皆飽滿 亦願汝身 乘此呪食 離苦解脱 生天受樂 十方淨土 隨意遊往 發菩提心 行菩提道 當來作佛 永莫退轉 前得道者 誓相度脱 又願汝等 晝夜恒常 擁護於我 滿我所願 願施此食 所生功徳 普將迴施 法界有情 與諸有情 平等共有 共諸有情 同將此福 盡將迴向 眞如法界 無上菩提 一切智智 願速成佛 勿招餘果 願乘此法 疾得成佛

 

合掌當心誦此偈。以印作召請 開喉印 以右手大指與中指。面相捻。餘三指相去。微作曲勢即是。名普集印 呪曰

曩謨歩布哩 迦哩多哩 怛他蘖多也

 

作此印誦此呪一七遍。廣運悲心。願令法界微塵刹中。一切餓鬼悉皆雲集又誦開地獄門及咽喉呪曰

唵 歩 布帝哩 迦多哩 怛他蘖多也

 

誦此呪時。以左手執持食器。以右手作前召請印。唯改一誦呪一彈指。以大指與中指頭相捻。彈指作聲即是。餘三指開稍微曲此名破地獄門及開咽喉印。爾時如來。即説無量威徳自在光明勝妙之力加持飮食陀羅尼曰

 

曩莫 薩嚩 怛他蘖多 嚩嚕吉帝 唵 三娑羅 三婆羅 吽

 

誦此呪一七遍。一切餓鬼各皆得摩伽陀國

所用之斗七七斛之食。食已皆得生天或生淨土。能令行者業障消除増益壽命。現世獲無量無邊福。況當來世。即作手印誦此眞言加持飮食。以右手大指。摩中指甲三兩遍。三指直立之。又以大指捻頭指。彈指作聲。一誦呪一彈指即是又誦蒙甘露法味眞言。作施無畏印。以右手竪臂。展五指直上即是。眞言曰

 

曩莫蘇嚕頗也 怛他蘖多也 怛儞也他 唵 蘇嚕蘇嚕 鉢羅蘇嚕 鉢羅蘇嚕 娑嚩賀

 

作前施無畏印。誦此呪施甘露眞言一七遍。能令飮食及水。變成無量乳及甘露。能開一切餓鬼咽喉。能令飮食廣得増多平等得喫也 次作毘盧遮那一字心水輪觀眞言印。先想此鑁字於右手心中。猶如乳色。變爲八功徳海。流出一切甘露醍醐。即引手臨食器上呪曰。誦此鑁字一七遍。即展開五指。向下臨食器中。觀想乳等從字中流出。猶如日月乳海。一切鬼等皆得飽滿無有乏少。此名普施一切餓鬼印眞言曰

 

曩莫三滿多 沒馱喃鑁

觀想誦此呪一七遍已。寫於淨地無人行處。或水池邊樹下。唯不得寫於桃樹柳樹石榴樹下。寫訖更爲至心。稱五如來名號三遍功徳無量

曩謨薄伽筏帝 鉢囉歩多 囉怛曩也 怛他蘖多也

曩謨寶勝如來除慳貪業福徳圓滿

 

曩謨薄伽筏帝 蘇嚕波耶 怛他

曩謨妙色身如來破醜陋形相好圓滿

 

曩謨婆伽筏帝 阿蜜㗚帝 囉惹耶 怛他蘖多耶

曩謨甘露王如來灌法身心令受快樂

 

曩謨婆伽筏帝 尾布邏蘖怛羅耶 怛他蘖多也

曩謨廣博身如來咽喉寛大受妙味

 

曩謨婆伽筏帝 阿婆演迦羅耶 怛他蘖多耶

曩謨離怖畏如來恐怖悉除離餓鬼趣

 

行者若能如此。爲稱五如來名者。以佛威光加被彼故。能令一切餓鬼等。無量罪滅無量福生。得妙色廣博得無怖畏所得飮食。變成甘露美妙之食。速離苦身生天淨土若施食已。行者當更爲諸鬼神等。誦受菩薩 三昧耶戒陀羅尼。毎誦三遍眞言曰

唵 三摩耶 薩怛梵

 

誦三遍已。一切鬼神皆得堪聞甚深祕法。盡得具足三昧耶戒獲無量福已施諸餓鬼悉皆飽滿訖。當須以陀羅尼法發遣。方得歸於本所。發遣解脱眞言曰

唵 嚩日囉 目 乞灑穆

若誦發遣呪。先作呪印。以右手作拳。以大指捻頭指。仰掌彈指作聲。是名發遣11啓。毎寫食了誦一七遍彈指。能令一切鬼神。得此食已當得去也。若不發遣不得去也 若不具足如是法者。施諸餓鬼皆不得周匝。或有得者或有不得者。虚用功力深可愍哉 若有行者發菩提心。能如是修行者。具足此法施諸餓鬼者。一切餓鬼皆得飽滿無有乏少。持法之人悉應知之。若以加持飮食陀羅尼。持一器淨食寫淨流水中。能令一切婆羅門仙皆得此食食已異口同音呪願。此人於現世中即得延壽。其人具足梵天威徳行梵天行。若以此呪呪一切供養佛物。若水若香花飮食。皆呪二十一遍。13而然供養佛。即如是種種。以供養十方一切諸佛無異施燋面餓鬼一切鬼神陀羅尼經要決別有救面然餓鬼陀羅尼經唐實叉難陀譯

貞享四年中春二十日一校了 淨嚴四十九載

元祿十六年二月十七日 以淨嚴和上本

校了  尊教

寶永三丙戌之春 得此密軌 戊子之冬 十月二十二日一校了  性寂

消災吉祥陀羅尼

朝課の陀羅尼について、 読み、漢語、梵語、和訳の順で列記します。※梵語、和訳については真言陀羅尼 坂内龍雄著 平川出版)より引用

 

消災吉祥陀羅尼

 

のうもうさんまんだー もとなん おはらーちー ことしゃー そのなん とーじーとー えん ぎゃーぎゃー ぎゃーきー ぎゃーきー うんぬん しふらー しふらー はらしふらー はらしふらー ちしゅさー ちしゅさー ししゅりー ししゅりー そはじゃー そはじゃー せんちーぎゃー しりえい そもーこー

 

曩謨三満哆。母駄喃。阿盋囉底。賀多舎。娑曩喃 。怛姪他。唵。佉佉。佉伵。佉伵 吽吽。入縛囉。入縛囉。盋囉入縛囉。盋囉入縛囉。底瑟娑。底瑟娑。至瑟哩。至瑟哩。娑發。娑發。扇底迦。室哩曳。娑婆訶

 

Namah samanta-buddhānām, apratihatasāsanānāṃ, tad-yathā, oṃ kha kha, khāji khāji, hūṃ hūṃ, jvala jvala, prajvala prajvala, tisṭha tisṭha, sṭri sṭri, sphuṭa sphuṭa, sāntikasriye, svāhā.

 

あまねき諸仏と無上の諸教戒に帰依したてまつる。殊には、ああ、虚空よ、虚空よ、消滅したまえ、消滅したまえ。まさに然り。照燿したまえ。照燿したまえ。速やかに発起したまえ。諸星よ、速やかに出現せよ。消災祥光のために成就あれ。

 

インド僧不空が唐に入って訳した陀羅尼で、まあ、後半は仏遺教経でも戒められている占星術の呪文ですね。

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「若人欲了知」で始まる臨済宗常用の甘露門陀羅尼

 

たしか、三重県の松阪では臨済宗常用の甘露門も続けて詠むので補足で追加しておきます。

甘露門中の各陀羅尼について、 読み、漢語、梵語、和訳の順で列記します。※梵語、和訳については(開甘露門の世界、野口善敬著 禅文化研究所)より引用

○焔口陀羅尼

なむさぼー ととぎゃとー ぼりょきちい えんさんばらー さんばらーきん

南無薩婆 咃哆伽多 嚩盧枳帝 唵三摩羅 三摩羅吽

Namah sarvatathāgata-Avalokite Oṃ saṃbhara saṃbhara hūṃ.

一切の如来と観自在菩薩に帰命いたします。オーン、養いたまえ、養いたまえ。フーン

 

 

○施甘露水陀羅尼

なむすりょぼやー ととぎゃとやー とじとーえん すりょーすりょー ぼやすりょーぼやすりょーそもこ

南無蘇嚕婆耶 咃哆伽多也 多姪咃唵 蘇嚕蘇嚕 婆耶蘇嚕 婆耶蘇嚕娑婆訶

Namah surūpāya tathāgatāya Oṃ sru sru prasru svāhā.

妙なる姿の如来(妙色身如来)に帰命いたします。それは次のごとくである。オーン。流れ出たまえ、流れ出たまえ。さらに現れ出でたまえ、さらに現れ出でたまえ。スバァーハー

 

○施乳海陀羅尼

なむさんまんだーもとなんばん

南無三滿哆沒駄南梵

Namha samanta-buddhānāṃ vaṃ.

あまねき諸仏に帰命いたします。ヴァン

 

○往生呪

 

なむおみとぼや ととぎゃとやー とにやーとーおみりーつぼみー おみりとー したばみー おみりとー びぎゃらちー おみりとー びぎゃらとー ぎゃみにー ぎゃぎゃのー しとぎゃり そもこ

南無阿彌陀婆耶 哆多伽多也 哆膩耶哆阿彌唎都婆毘 阿彌唎哆 悉馳婆毘 阿彌唎哆 毘伽蘭帝 阿彌唎哆 毘伽蘭哆 伽彌膩 伽伽耶 枳哆伽利 娑婆訶

 Namo Amitābhāya tathāgatāya tad-yathā amrta-udbhave amirta-siddhabhave amrta-vikrānte amrta-vikrānta-gāmine gagana-kīrtikare svāhā.

無量光如来阿弥陀如来)に帰依します。それは次のごとくである。不死から生ずる者よ、不死の成就から現れる者よ、不死を超えて行く者よ、不死の成就に到達する者よ、虚空という名声を与える者よ、スヴァーハー。

 

 

施餓鬼の甘露門陀羅尼

甘露門(曹洞宗)中の各陀羅尼について、 読み、漢語、梵語、和訳の順で列記します。※梵語、和訳については真言陀羅尼 坂内龍雄著 平川出版)より引用

 

○雲集鬼神招請陀羅尼

のうぼうーぼほり ぎゃりたり たたーぎゃたや

曩謨歩布哩迦哩怛他蘗多也

Namo bhū-pūri tāri tathāgatāya.

大地に遍満し衆生済度に精進の如来に帰命したてまつる。

 

○破地獄門開咽喉陀羅尼

おんぼーほていり ぎゃたり たたーぎゃたや

唵歩布帝哩 迦多哩 怛他蘗多也

Oṃ bhū-pūteri kāri tāri tathāgatāya.

大地に遍満し衆生済度に精進の如来に帰命したてまつる。

 

○無量威徳自在光明加持飲食陀羅尼

のうまく さらば たたーぎゃた ばろきてぃおんさんばらーさんばらーうん

曩莫 薩嚩 怛侘蘗多 嚩嚕吉帝 唵 三婆羅 三婆羅 吽

Namah sarva tathāgatāvalokitite,oṃ sambhara sambhara hūm.

一切如来観自在尊に帰命したてまつる。どうか、養いたまえ、養いたまえ、円満したまえ。

 

○蒙甘露法味陀羅尼

のうまくそろばや たたーぎゃたや たにやた おん そろそろはらそろ はらそろそわか

曩莫蘇嚕頗也 怛侘蘗多也 怛儞也侘 唵 蘇嚕蘇嚕 鉢羅蘇嚕 娑嚩賀

Namah surūpāya tathāgatāya,tad-yathā oṃ sru sru prasru prasru svāhā.

妙色身如来に帰命したてまつる。偈に曰く、さて放出せよ、流出せよ、現前せよ、現前せよ。(甘露法味よ)成就あれかし。

 

○毘盧舎那一字心水輪観陀羅尼

のうまくさんまんだ ぼたなんばん

曩莫三滿多 沒多南鑁

Namah samanta-buddhānāṃ vaṃ.

あまねき諸仏に帰命したてまつる。ヴァン。

「ヴァン」は水神に由来するので水を清める。

 

○発菩提心陀羅尼

おんぼうじしったぼだはだやみ

唵冐地即多母陀波多野迷

Oṃ bodhi-cittam utpādayāmi.

おお、われ菩提心を発さん。

 

○授菩薩三摩耶戒陀羅尼

おん さんまや さとばん

唵 三昧耶 薩坦鑁

Oṃ samayas tvaṃ.

帰依したてまつる。汝は三昧耶なり。

普賢菩薩で成菩提の意

 

○大寶樓閣善住秘密陀羅尼

のうまく さらば たたーぎゃたなん おん びぼらぎゃらべい まにはらべい たたたにたしゃに まにまに そはらべい びまれい しゃぎゃらげんびれい うんぬん じんばら じんばら ぼだ びろきてい ぐぎゃ ちしゅつた ぎゃらべい そわか おん まに ばじれいうん おんまに だれいうんばった

曩莫 薩羅嚩 多他蘗多南 羅 尾補羅蘗羅陛 麼柅鉢羅陛 多侘多尼多捨寧 摩尼摩尼 蘇鉢羅陛 尾麼黎 娑蘗羅儼鼻隷 吽吽 入縛羅 入縛羅 沒駄 尾艪盧枳帝 虞四夜 地瑟恥多 蘗羅陛 娑縛訶 唵 摩尼 縛日哩 吽 唵 麼尼 駄哩吽泮

Nāmah sarva-tathāgatānāṃ,oṃ vipula-garbhe maṇi-prabhe tathāgata-nidarsane maṇi maṇi suprabhe vimale sagara-gambhīre hūṃ hūṃ jvale jvale buddha-vilokite guhyā-dhisṭhita-garbhe svāhā.

一切如来に稽首帰命したてまつる。おお、広博蔵に、宝珠光に、如来の教示に。宝珠よ、宝珠よ、妙光よ。無垢に、海の如き深妙に。フーンフーン。放光よ、放光よ。諸仏の観照に、秘密加持蔵に、めでたし。

○心陀羅尼

Oṃ maṇi-vajre hūṃ.

おお、宝珠金剛尊よ。フーン。

○随心陀羅尼

Oṃ maṇi-dhare hūṃ phaṭ.

おお、宝珠を持つ尊よ、大力もて魔障摧破したまえ。

 

○諸仏光明眞言灌頂陀羅尼

おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まにはんどま じんばら はらばり たやうん

唵 阿暮伽 廢嚕者娜 摩訶畝陀羅 麼尼盤頭麼 入縛羅 跛羅婆利 單野吽

Oṃ amogha-vairocana mahhā-mudrā maṇi-padma-jvala pravartaya hūṃ.

あなありがたき大日尊、(もろびと)渡す、(み仏)は、玉あり、(慈悲の)蓮光あふれてきよられ。

荒神真言

総持寺朝課のYouTube見てると荒神諷経というのが、あのカッコいい大般若の中で出てきます。

荒神真言は短い真言なんですが、では意味は何でしょう?

経本には

唵剣婆耶剣婆耶 吽婆多 オン・ケンバヤ・ケンバヤ・ウンバッタ・ソワカ

梵文では

Oṃ khaṃ vāya khaṃ vāya hūṃ phaṭ svāhā.

和訳では

おお、かまどは乾かし濡らすなよ。フーン・ハッタ(叱咤降伏の声)めでたし。

だそうです。めでたしめでたし 悪しからず。

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最古の経典?スッタ・ニパータの漢語経をお勤め用に意訳してみたのでメモっときます。

佛説義足經卷  呉月支優婆塞支謙譯

 

六、老い

是身命甚短 減百年亦死 雖有過百年 老從何離死 

坐可意生憂 有愛從得常 愛憎悉當別 見是莫樂家 

死海無所不漂 宿所貪愛有我 慧願觀諦計是 是無我我無是

是世樂如見夢 有識寤亦何見 有貪世悉亦爾 識轉滅亦何見 

聞是彼悉已去 善亦惡今不見 悉捨世到何所 識神去但名在 

既悲憂轉相嫉 復不捨貪著愛 尊故斷愛棄可 遠恐怖見安處

比丘諦莫妄念 欲可遠身且壞 欲行止意觀意 已垂諦無止處 

無止者亦尊行 愛不愛亦嫉行 在悲憂亦嫉行 無濡沾如蓮華

已不著亦不望 見聞邪吾不愛 亦不從求解脱 不汚婬亦何貪

不相貪如蓮華 生在水水不汚 尊及世亦爾行 所聞見如未生

 

自分読経用にメモった適当な勝手訳ですので悪しからず。

六、老い

 

是身命甚短 減百年亦死 雖有過百年 老從何離死

この命はとても短い、百年ほどで死んでしまう。

百歳を超えたとしても、老いて皆死に別れる。

 

坐可意生憂 有愛從得常 愛憎悉當別 見是莫樂家 

意に可なうようにとすれば憂いが生まれる、愛執が有れば変わってほしくないとするからである。

愛するものとも憎いものともすべて別れるものであると見て、家に在って楽を求めてはならない。

 

死海無所不漂 宿所貪愛有我 慧願觀諦計是 是無我我無是

私のものであると貪り愛執したところで、死の海に漂わないところはない(死によって失われてしまう)。

これは私のものではない、これは私ではない、とこれらを智慧で観て諦めなさい。

 

是世樂如見夢 有識寤亦何見 有貪世悉亦爾 識轉滅亦何見 

世の楽とは夢で見るようなものである、眠りから覚めて何か見れるものが有ろうか。

世の愛貪もまたそのようなものである、滅することを識ってしまえば何が見れるものか。

 

聞是彼悉已去 善亦惡今不見 悉捨世到何所 識神去但名在 

聞いたことのある人も皆去って逝くものである、善も悪も今となっては見ることも出来ない。

悉く世を捨て何処へ行ったのやら、ただ去って識られるのは名前ばかり在るだけである。



既悲憂轉相嫉 復不捨貪著愛 尊故斷愛棄可 遠恐怖見安處

また、貪りや愛著を捨てなければ、嫉妬が転じて憂いや悲しみとなるのである。

ゆえに尊者らは愛執を断ち捨てて、恐れから遠のいた安穏な処を見たのである。

 

比丘諦莫妄念 欲可遠身且壞 欲行止意觀意 已垂諦無止處

比丘らよ、この身は壊れるものだと諦めて、貪欲から遠ざかり妄想するなかれ、

貪欲による行いを止めて、意によって意を観てとどまる処の無いことを諦め終わりなさい。

 

無止者亦尊行 愛不愛亦嫉行 在悲憂亦嫉行 無濡沾如蓮華

尊者はとどまることの無く行くものである、愛するものも愛さぬものも、憎むものも悲しみ憂いまた嫉妬することも、蓮の葉の雫の如く無くなるのである。

 

已不著亦不望 見聞邪吾不愛 亦不從求解脱 不汚婬亦何貪

すでに、見たり聞いたりしたことに邪な我見や愛憎をつくったり、執着したり願望しない。

また、解脱を求めることに執着しないのだから、汚物淫行何物にも貪りが無い。

(この偈は大乗思想のようにも取れますが、前章である『最上の章』より受けたものだと解釈しています)

 

不相貪如蓮華 生在水水不汚 尊及世亦爾行 所聞見如未生

水中に在っても水に汚されない蓮の葉の如くに、あらゆる相に貪りがない。

尊者は世においてこのように、見るもの聞くものになにものをも生じないのである。