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常足庵備忘録

曹洞宗常足庵住職の備忘録です

死と身体と業と・・・

□ 人が死ぬのは、仏教では次のように分類してます。

・寿命が尽きる:ろうそくの芯がなり消える

・業が尽きる :ろうそくの蝋が無くなり消える

・両方が尽きる:ろうそくの芯も蝋も無くなり消える

・断業が働き死ぬ:風が強く吹いて消える

・寿命が尽きるとは、身体という物質でみると「命色」が尽きることです。

命色は業によって出来た物質を保護する働きがあるので、命色(命根)が尽きると身体は崩れます、つまり長生きして死んでしまうのです。

・業が尽きるとは、業によって刹那ごとに作られる業生色が尽きてしまうことです。

物質は生じ続けることで維持されていますから、生じなくなれば終りです。

平均寿命はまだまだなのに自身の業の関係で早く死んでしまうのです。

・両方が尽きるとは、業も設定の限り長続きしました、命を支える命根も寿命の限り続いたので長生きしました。といわれ死んでしまうのです。

・断業が働き死ぬとは、「非時に死ぬ」と言い表します。自身の身体や命に関する業、命根の働きの寿命といった自らの原因だけでなく、他の複合的原因?俗に「運が悪かった」等といわれるような死です。

ただ、仏教では「運」のせいにしませんので、様々な原因によりその結果、働いてしまった業だと言うことになります。

□ 身体とは、物質(仏教では色といいます)です。その身体を作り上げている物質の作られ方の分類があります。

業生色、心生色、時節生色、食生色の4つを起因としています。

・業によって、どんな生き物か、男か女か、健康かそうでないか、美しいか醜いか?等、基本ベースが設定されて、そのまま維持されます。

・心によって、元気になったり病気になったり、声や身体の動作も変わってきます。

・時節によって、暖かだったり、寒かったり身体も変化します、影響も受けて変わってしまいます。

・食べるものによって、健康になったり病気になったりします。

だから、身体の成立条件が成立しなくなると死んでしまいます。

食べるのの影響で死ぬことがあります。

時節の影響で死ぬこともあります。

心によって死んでしまうこともあります。

そして、業によって死んでしまうのです。

□ 業とは?

業とは原因を指します、そして、結果は異熟と表せます。

業とは善かれ悪かれ、善・不善心に伴う、思・心・心所のことです。それらが原因となって、異熟と呼ばれる結果が生じます。

つまり、意識的であれ無意識であれ、心が原因を作り続けているのです。業を作り続けているということですね。

よく言われる、「自業自得」で言い換えると、「自らの心が原因となって、自らその結果を受けなければならない。」です。

自分の持っていけるものは「業だけ!」ということになります、結果は追いかけてきます。解脱以外に逃げ切ることは不可能です・・・合掌。