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常足庵備忘録

曹洞宗常足庵住職の備忘録です

ダンマパタ(法句経)第一・一対の章20偈の漢訳です

ブッダ真理の言葉で有名な「法句経」は大蔵経に漢訳経典があるのですが、収納された偈の構成がパーリー経典に対応しておらず 「 法句経 : 南北対照英・漢・和訳; 著者: 常盤大定 著; 出版者: 博文館 」 を参考に和訳してみました。

□ 第一・一対の章

雙要品

心為法本 心尊心使 中心念悪 即言即行 罪苦自追 車轢於轍 

心為法本 心尊心使 中心念善 即言即行 福楽自追 如影随形 

人若罵我 勝我不勝 快意従者 怨終不息 

若人到毀罵 彼勝我不勝 快楽従意者 怨終得休息 

不可怨以怨 終以得休息 行忍得息怨 此名如来

不好責彼 務自省身 如有知此 永滅無患 

行見身浄 不攝諸根 飲食不節 漫堕怯弱 為邪所制 如風靡草 

観身不浄 能攝諸根 食知節度 常楽精進 不為邪動 如風大山 

不吐毒態 慾心馳騁 未能自調 不應法衣 

能吐毒態 戒意安静 降心巳調 此應法衣 

以眞為偽 以偽為眞 是為邪計 不得眞利 

知眞為眞 見偽知偽 是為正計 必得眞利 

蓋屋不密 天雨則漏 意不惟行 淫泆為穿 

蓋屋善密 雨則不漏 接意惟行 淫泆不生 

造憂後憂 行悪両憂 彼憂惟懼 見罪心懅 

造喜後喜 行善両喜 彼喜惟歓 見福心安 

今悔後悔 為悪両悔 厥為自殃 受罪熱悩 

今歓後歓 為善両歓 厥為自祐 受福悦豫 

雖誦習多義 放逸不従正 如牧数他牛 難獲沙門果 

時言少求 行道如法 除媱怒痴 覺正意解 見対不起 是佛弟子

個人的趣味で読経出来るよう呉音ルビを付けてみたのですが残念ながらアップできませんでした。

□ 一対の章(雙要品)

1・     

心を法本と為す、心尊く心に使はる、心中に悪を念じて、即言ひ即行はば、罪苦の自らを追ふ、車の轍を轢於。

出曜経心意品 要頌経護心品 増一阿含経、五十一

2・     

心を法本と為す、心尊く心に使はる、心中に善を念じて、即言ひ即行はば、福楽の自らを追ふ、形に随う影の如し。

出曜経心意品 要頌経護心品 増一阿含経、五十一

3・ 

人若し我を罵り 勝ちて我勝たずとて 快意に従う者 怨終に息まず。

出曜経忿怒品

4・   

若し人毀罵を到し 彼勝ち我勝ずとも 快楽意に従わざる者 怨終に休息を得ん。

要頌経怨家品

5.   

怨は怨を以て終に以て休息を得可らず 忍を行ずれば怨の息むを得ん 此を如来の法と名く。

出曜経忿怒品、法句経忿怒品、四分律、五分律、中含、増一含

6.   

彼責るを好まず 務めて自の身を省みよ 如し此れを知る有らば 永く滅して患い無し。

法句経雙要品

7.     

行うに身浄のみと見て 諸根を攝めず 飲食節せず 漫に怯弱に堕せば 邪の制する所と為ること 風の草を靡かす如し。

法句経雙要品

8.     

身の不浄を観て 能く諸根を攝め 食うに節度を知り 常に精進して楽まば 邪の為に動かされず 大山を風ふくが如けん。

法句経雙要品

9.    

毒態を吐ず 慾心馳騁し 自を調むるに能わずは 法衣に應ぜず。

四分律四十三、五分律九

10.  

毒態を能く吐き 戒意安静にして 心降し巳にて調さめば 此れ法衣に應ず。

四分律四十三、五分律九

11.   

眞を以って偽と為し 偽を以って眞と為す 是を邪計と為す 眞利を得ず。

法句経雙要品

12.   

眞を知り眞と為す 偽を見て偽と知る 是を正計と為す 必づ眞利を得ん。

法句経雙要品

13.   

屋を蓋うに密ならざれば 天雨ふれば則ち漏る 意惟れ行ぜざれば 淫泆為に穿たん。

増一阿含

14.   

屋を蓋うに善く密ならば 雨ふれば則ち漏らず 意に接するに惟れ行ぜば 淫泆生ぜざらん。

増一阿含

15.   

憂を造り後に憂い 悪を行ぜば両ながら憂う 彼も憂に惟れも懼れ 罪を見て心懅れてん。

出曜経悪行品、増一含二十六

16.   

喜びを造り後に喜び 善を行ぜば両ながら喜ぶ 彼も喜び惟れも歓び 福を見て心安からん。

出曜経悪行品、増一含二十六

17.   

今も悔い後も悔い 悪を為せば両ながら悔ゆ 厥自の殃い為し 罪を受けて熱悩せん。

法句経雙要品

18.   

今も歓び後も歓ぶ 善を為せば両ながら歓ぶ 厥自の祐て為し 福を受けて悦豫せん。

法句経雙要品

19.   

多義を誦習すと雖も 放逸にて正に従はずんば 牧の他牛を数える如し 沙門の果を獲難し。

要頌経放逸品

20.     

時言少しく求めるも 道を行ずる法の如く 媱怒痴を除き 正覺り意解け 対見るも起きずんば 是れ佛弟子なり。

増一含二十三