常足庵備忘録

注:メモ書き程度なのでくれぐれも参考になさらぬよう

ダンマパタ(法句経)第三・心の章、33から43偈の漢訳です。

ブッダ真理の言葉で有名な「法句経」は大蔵経に漢訳経典があるのですが、収納された偈の構成がパーリー経典に対応しておらず 「 法句経 : 南北対照英・漢・和訳; 著者: 常盤大定 著; 出版者: 博文館 」 を参考に和訳してみました。

法句経

第三章 心意品

心多為軽躁 難持難調護 智者能自正 如匠搦箭直

如魚在旱地 以離於深淵 心識極惶懼 魔衆而奔馳

軽躁難持 唯欲是従 制意為善 自調則寧

意微難見 随欲而行 慧常自護 能守即安

獨行遠逝 覆蔵無形 損意近道 魔繋乃解

心無住息 亦不知法 迷於世事 無有正智

念無適止 不絶無邊 福能遏悪 覺者為賢

佛説心法 雖微非眞 當覺逸意 莫随放心

見法最安 所願得成 慧護微意 断苦因縁

観身如空瓶 安心如丘城 以慧與魔戦 守勝勿復失

是身不久 還歸於地 神識己離 骨幹獨存

心豫造魔 往来無端 念無邪僻 自為招悪 

是意自造 非父母為 可勉向正 為福勿囘

33.   

心は多く軽躁を為し、持し難く調護し難し。智者は能く自らを正し、匠の箭を搦りて直すが如し。

法集要領経・護心品、法句経・心意品、出曜経・心意品

34.   

魚の旱地に在りて、以って於いて深淵を離るるが如く、心識極めて惶懼し、魔衆而して奔馳す。

要領経・護心品

35.   

軽躁にして持し難く、唯欲に是れ従ふ。意を制るを善と為し、自ら調れば則ち寧し。

法句経

36.   

意は微にし見難し、欲に随て而して行く。慧は常に自を護る、能く守れば即ち安し。

法句経

37.   

獨り行き遠く逝き、覆蔵して形ち無し、意を損し道に近かば、魔繋乃ち解けし。

法句経

38.   

心に住息無く、亦た法を知らず、於いて世事に迷わば、正智有ること無し。

法句経

39.    

念は適止無く、絶えず邊無し。福能く悪を遏るを覺者は賢と為す。

佛は心法微と雖も眞に非らずと説きたまふ。逸意を覺る當し放心に随ふ莫れ。

法を見ば最も安く、願所成るを得。慧は微意を護り、苦の因縁を断つ。

法句経

40.   

身を観るを空瓶の如く、心を安ずるを丘城の如し、慧を以て魔與戦い、勝守りて復失ふ勿れ。

出曜経・心意品、法句経

41.   

是れ身は久しからずして、還た於地に歸し、神識己に離れて、骨幹獨り存せん。

出曜経・無常品、法句経

42.   

心豫て造る處、往来端無し。邪僻無きを念ぜよ、自ら為に悪を招かん。

法句経

 

43.   

是意の自ら造るなり、父母の為すに非らず。勉めて正に向ひ、福を為して囘る勿る可し。

法句経